蘇陽峡は人気の避暑地。阿蘇山麗の郷、山都町へ行ってみませんか?

2026/07/22

蘇陽峡は人気の避暑地。阿蘇山麗の郷、山都町へ行ってみませんか?

Photo/
Yamagashira Noriyuki, Kodera Hiroyuki
Text/
Kasahara Minoru

海もいいけど
山が好き。
という方へ

熊本市の南東に位置する山都町(やまとちょう)。
宮崎県との県境近くに位置する、雄大な渓谷・蘇陽峡(そようきょう)、高千穂峡に流れ込む五ヶ瀬川を中心とした町。
豊富な湧水による農産物の宝庫でもあります。
夏は人気の避暑地。
秋は紅葉に色づく観光名所。
そんな秘境を巡ってみました。

日本の宝
懐しい原風景が
残る土地。

 九州に“グランドキャニオン”があることはご存じですか? 高さ約200メートルもの切り立った絶壁が、10キロメートル以上も続くU字形の渓谷、蘇陽峡。深い緑のなかを白い川筋が走る雄大な景色は、“九州のグランドキャニオン”と称されています。
 夏には新緑の青々とした眺めが広がり、クマタカ、アナグマなどの野生動物を目撃することがあります。秋にはカエデ、ケヤキ、ミズメなどがいっせいに衣を替えて、山が紅葉に染まります。

川のせせらぎ

蘇陽峡の谷まではよいハイキングコース。川のせせらぎが迎えてくれる。

アナグマの子ども

蘇陽峡で出会ったアナグマの子ども。めずらしい動植物がいっぱい。

 「この地域は、30万年前から9万年前の間に4回発生した阿蘇火山の巨大噴火により、火砕流が堆積してできた地層。その台地を五ヶ瀬川が長年にわたって削り取ってできた風景です」。そう教えてくださったのは、登山ガイドの寺崎彰(てらざき・あきら)さん。
 なぜガイドのお仕事に? という質問に、ちょっと照れくさそうに答えてくださいました。山都町役場に勤めていた寺崎さんは、とある旅館の古地図に目を奪われ、人生が一変したそうです。
 「いまから200年前につくられた『九州九ヵ國之繪圖(えず)』に、森の色の緑で塗りつぶされ、『此トコロ山深クシテ境目知レス』と書いてある場所がありました。それは熊本県から宮崎県にまたがる九州脊梁山地のことでした。阿蘇や九重は測量できているのに、このあたりは未踏だったんだと思うと、まるで“宝の地図”のように思えて、ワクワクして仕方なかったんです」と語る寺崎さん。寺崎さんはそのとき49歳。1年後に役場を辞め、ECO九州ツーリスト合同会社を設立。登山ガイドを勤めるかたわら、自身の足で九州脊梁(せきりょう)山地を踏破し、“宝の地図”を自ら埋めていきました。

五老ヶ滝と白糸台地の棚田

五老ヶ滝と白糸台地の棚田。瀑布の眺めは壮観。蘇陽峡から車で30分。

 一人の人物の人生を変え、冒険に駆り立てるほどの魅力がある山都町の自然。国宝に指定された「通潤橋(つうじゅんきょう)」や、農林水産省がつなぐ棚田遺産に選んだ峰(みね)棚田、菅迫田(すげさこだ)棚田、白糸台地(しらいとだいち)棚田など、日本の原風景に出会えるスポットを、あなたも散策してみてはいかがでしょう。

鮎の瀬大橋

鮎の瀬大橋。高さ70mもの巨大な主塔は圧巻。蘇陽峡から車で40分。

国宝認定された「通潤橋」

国宝認定された「通潤橋」。放水する橋として有名。蘇陽峡から車で30分。

column

国宝「通潤橋」
みやげならコレ!

通潤橋に行った帰りに買いたいおいしいおみやげ。橋の近くの道の駅で買えます。

 
通潤橋 矢部茶バウム
通潤橋 矢部茶バウム
熊本県の蒸し製玉緑茶を用いたバウムクーヘン。ほのかな苦味がアクセント。1,000円(税込)。

 
通潤甘酒
通潤甘酒
山都町産のお米から生まれたクリーミーな甘酒。内容量900ミリ。880円(税込)。

 
メロンサイダー
メロンサイダー
熊本県産のメロン果汁を使用したシュワシュワなサイダー。内容量250ミリ。280円(税込)。

店舗情報

蘇陽峡

●駐車場/〒861-3908 熊本県上益城郡山都町長崎

●WEBサイト/https://soyokyo.com/

「pomodoro」(ポモドーロ)とは……「pomodoro」(ポモドーロ)とは……

 「熊本がもっとおいしくなる」をコンセプトに、熊本のグルメ情報や文化をお伝えするフリーマガジンです。年3回発行し、熊本市内の交通要所や観光名所等で配布しています。

 pomodoroは、トマトを意味するイタリア語。
 イタリア料理の食材と、熊本で採れる食材は共通点が多いことから名付けました。

 フリーマガジンとウェブ版である当サイトは、阿蘇の高森町に第二本社を置く出版社コアミックスが発行・運営しています。