熊本のみならず、日本でもめずらしい球磨焼酎専門バー「69spirits」。
ワインの国イタリア出身のエンリコが訪れ、その魅力に迫りました!
Enrico
ガツンと強い風味の
直火で温めた「燗(かん)ロック」は
まさにRockな味わい!
「ロック」と聞くとあなたは何を思い浮かべますか? 音楽のジャンル? それともお酒の飲みかた? 英語ではカッコイイものに対して「Rock!」と言う表現があります。 私たちが訪れた球磨焼酎専門バー「69spirits」のオーナー、星原克也さんはまさに店名通り「Rock」な方でした!
熊本県を代表する新聞社で長年記者として働いた星原さんは、取材を通じてさまざまな球磨焼酎と出合い、そのおいしさとつくり手のこだわりに魅了されたと言います。
人吉や球磨地方で国産米を原料とし、球磨地方の水を使い、球磨地方で蒸留した球磨焼酎は、熊本を代表するお酒の一つ。にもかかわらず、県内に球磨焼酎専門店がなかったことに、疑問を持ったという星原さん。飲めるだけではなく、その焼酎の背景や製造プロセス、つくり手などを紹介し、ストーリーとしてお酒を楽しめる場ができたらと考え、球磨焼酎専門バー「69spirits」をオープンしました。
星原さんが初めてお店に来た人にすすめるという、3種類の球磨焼酎飲み比べセット「球磨の泉」を注文。飲み終わったとき、驚きを隠せませんでした。まろやかで甘い風味のもの、ピリリと辛い爽やかなもの。熟成されたウイスキーに近い味わいの球磨焼酎もあると話してくれました。
さまざまな表情を持つ球磨焼酎の魅力にすっかり“ロックオン”されてしまった私たち。お酒の味わいだけでなく、星原さんが説明してくれる一つひとつの焼酎の物語が、さらにお酒をおいしくしてくれます。熊本の魂である球磨焼酎。マスターの案内で、ぜひ魂の一杯と出合ってみてください。
69spirits
店名は、蒸留酒を指す「スピリッツ」と
熊本の「魂(スピリット)」の掛け言葉。
69年生まれの星原さんが
「その魂を伝える」という思いも重ねられています。
まずは3種飲み比べセットで
自分好みの味を
発見してみてください。
燗ロックの「武者返し」は
氷がとけるにつれて
味や風味が変わる奥深い一杯。
焼酎を使ったカクテルなど、
何通りもの
楽しみかたができます。
profile
星原克也
ほしはら・かつや/1969年、熊本市生まれ。93年より熊本日日新聞記者。社会部、文化部などを歴任。2017年に退社後、記念すべき6月9日に「69spirits」をオープン。